のんびり旅

以前デンマークのフォルケホイスコーレに留学していました。旅行、たべもの、考えたことなどを書いていく予定です

全ての人に開かれた学校、フォルケホイスコーレ

フォルケホイスコーレに4か月弱通っていました。

少し時間が空きましたが、興味を持っている人向けに、また記憶を留めておくために

いくつか記事を書きたいと思います。

今回はまず、そもそもフォルケホイスコーレとは何かについて。

 

フォルケホイスコーレって?

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学校についた日に偶然みた虹

フォルケホイスコーレとは、北欧独自の教育機関のこと。

英語では、Folk high schools 。デンマーク語ではFolkehøjskoleと記します。

日本語では……直訳すると国民高等学校あたりでしょうか。

同義の教育機関は北欧全体及びドイツ、ハンガリーなどにも存在しますが、

中身は国によって大分異なるようです。(wikipediaより)

 

元々フォルケホイスコーレは、デンマーク人の教育者であるグルントヴィが

「すべての人に教育を」というコンセプトのもと、主に貧困層の人向けに創設した

学校です。この学校が国全体に創設されたおかげで、デンマークの民主主義が

発展したと言われています。

 

私が老若男女さまざまなデンマーク人から聞いた話によると、約30年前(私の親世代

かちょっと若い世代)まではほぼ全員が通っていたけど、今では半数程度しか通って

いないのではないかという話。


フォルケホイスコーレの4つの特徴

IFASに特徴が挙げられていたため引用しつつ、自分の言葉で紹介してみます。

自分は何がしたいのか?を探す

17歳以上であれば誰でも入学できるフォルケホイスコーレ。

来るタイミングは人によってさまざま。高校在学中に先生に勧められて来た人、

高校卒業後アルバイトを2年間やってから進路を考えたいと来た人、大学卒業後に

本当に自分がやりたいことを仕事にできるだろうか?を改めて考えたくて来た人、

卒業後就職・4年勤務してずっと行きたかったフォルケにとうとう来た人・・・・
自分の興味関心が分かっている人も分かっていない人も、学びたいことに

チャレンジし自分は何を追求したい人間なのか?自分はどんな人間なのか?を

探す場所。

 

評価されることが一切ない

入学試験がないだけでなく、選択したクラスでも試験なし、成績なし。

その代わり沢山体験する、話し合う、パフォーマンスする機会が多いです。

クラスによっては「難しそう・・・」と思うものもありますが(議論が多い等)

苦手な人でも「やりたい」気持ちがあれば周りがサポートしてくれます。
学校の種類も総合的(色々な科目がある)な学校と、アウトドア・アート・福祉など

専門の学校があり、基本的には座学を学ぶのではなくてアウトプットをして学びます。

 

民主主義的に対話をする

ディスカッションベースの クラスをはじめ、行事や生徒間の問題などについて、

対話を通して話し合う姿勢を大事にしています。

グループで固まるのでなく、多くの人と話せるにはどうすればいいか?

土日に楽しいイベントをみんなで企画しないか?など、自分が課題だと思ったこと、

もっとこうしたいと思ったこと等を話し合う時間が多くありました。

 

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地元の人と講義の後にディスカッションするイベント

 

生活をしながら共に学ぶ

フォルケホイスコーレは全寮制の学校であるため、国籍や年齢が異なる人たちと

一緒に日々を過ごします。若い先生は同じ学校に部屋があって寝泊まりしていたり

学校の敷地内や近隣に家を持ち、家族で生徒とご飯を一緒に食べている先生も

いました。授業の時間内だけでなく、朝食を一緒に食べたり、夕食の後に皆で

映画を見たりして、自分のことも他者のことも理解していきます。

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2人部屋をデンマークの女の子と共有

 

 

何から何まで新しい

デンマークの中でも正規過程の教育機関ではないので異例ではありますが、

日本人の学校とは異なるフォルケホイスコーレに新鮮な気持ちを持ちました。

より具体的なことも、これから紹介できたらな~と思っています^^